仮性包茎はカントン包茎や真性包茎と比べて最も症状の軽い包茎になります。
そして、仮性包茎は最も一般的な包茎の種類とされているため、最も身近な包茎とも言えます。
では、仮性包茎は治す必要性があるのでしょうか?また、仮性包茎を治す際はどのような方法があるのでしょうか?
この記事では、仮性包茎を治療する必要性に加え、仮性包茎の治療方法について解説していきます。さらに、治療方法ごとのメリット・デメリットもご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
仮性包茎(かせいほうけい)とは

仮性包茎とは、平常時に亀頭の一部が包皮に覆われている、またはすべて覆われている状態を指します。また、仮性包茎の特徴は、亀頭が完全に露出していなくても、手で容易に露出させることができる点にあります。
そして、そのほかの包茎である真性包茎やカントン包茎とは異なり、容易に包皮を向くことができるため、包茎の中では一番軽度なものと言えます。
仮性包茎の特徴は以下の通りです。
仮性包茎の特徴 |
・平常時に亀頭が包皮で全部または一部が覆われている ・勃起時に自然と包皮がむけることが多い ・手で容易に亀頭を露出させることが可能 ・包茎の中で一番軽度・日本人男性に最も多い包茎 |
日本人男性には仮性包茎が多い
日本人男性には仮性包茎の方が多く、約6割が仮性包茎と言われています。そのため、仮性包茎は日本人男性にとって身近なものとなっています。
では、なぜ日本人に仮性包茎の方が多いのでしょうか?
その一因として、日本には割礼の文化がないことが挙げられます。
割礼とは、性器の一部を切開するもしくは切除することを言います。
また、海外では「割礼」に加え、男の子とお風呂に入る際、子供のペニスの包皮をむいてあげる習慣がある場所もあり、日本と比べると包茎に対して対処していることが多く、包茎になる割合が少ないです。
仮性包茎のデメリット
仮性包茎は包茎の中で一番軽度な包茎になるため、病気の危険性などはあまりありません。
しかし、包皮が亀頭を覆っているため、ペニスが子供っぽく見られてしまい、コンプレックスを抱いてしまう方がいます。さらに、包皮で覆われているため、亀頭が外的刺激に弱くなり、早漏の傾向が生じることがあります。
その他にも、亀頭が包皮に覆われているため、清潔にできていないと悪臭を発する場合があります。それにより、細菌が増殖してしまい亀頭や包皮に炎症を起こしてしまうリスクが生じる場合もあり、注意が必要です。
仮性包茎は日常生活を送るうえで支障になることはあまりありませんが、清潔に保てていない場合は性病や炎症の原因となりえるのでしっかりと管理することが大切です。
仮性包茎治療の必要性
仮性包茎は、真性包茎やカントン包茎に比べて軽度な包茎となるため、特に治療が必要ない場合が多いです。
しかし、ペニスの見た目によってコンプレックスを抱いてしまったり、清潔に保てていないと悪臭や炎症の原因になったりと、デメリットになる場合があります。
さらに、清潔に保てていない場合は、性病にかかってしまう恐れもあるため、注意が必要です。
しっかりと管理することで性病や炎症は防ぐことができますが、見た目に関しては自分では限界があります。そのため、コンプレックスを抱いてしまい、自信を失ってしまう場合は仮性包茎の治療を受けることをおすすめします。
仮性包茎の治療方法
上記では仮性包茎について解説してきました。
では、仮性包茎を治療する場合はどのような方法があるのでしょうか?
仮性包茎を治す方法は以下の通りです。
- 矯正器具を用いて自分で治す
- 包茎手術を受ける
下記では、それぞれの方法について解説していきます。
自分で治す方法
仮性包茎の場合は容易に亀頭を露出することができるため、通販サイトなどで矯正器具を購入して自分で包茎の治療を行うことができます。
しかし、自分で治療する方法では限界があり、完全に包茎を治すことはできません。
また、無理に治療をしようとしてしまうと亀頭を痛めてしまい炎症を起こしてしまう恐れがあり、注意が必要です。
ここでは、代表的な矯正器具であるテープとリングについてご紹介していきます。
テープ
テープは矯正器具の中でも最も簡易的な器具となっています。包茎治療専用のテープは伸縮性があり、貼った際に違和感を感じにくいものもあり、毎日張り替えて包皮に癖をつける目的で使用します。
なお、テープの代替品として自宅にあるセロハンテープやカットバンなどを使用してしまうと、トラブルの原因となるため、使用しないようにしましょう。
リング
包皮をむいて亀頭を露出した状態でリングを装着し、包皮が亀頭を覆わないように維持する器具です。包皮に癖をつけるため、日中や就寝時でリングを使い分けながら装着していきます。
入浴時には必ずリングを取り外し、包皮とリングをしっかりと洗いましょう。
自分で治す際の注意点
仮性包茎でも包皮の口が狭い症状の場合、無理に包皮を向いてしまうと亀頭が締め付けられてしまい、カントン包茎になってしまう可能性があります。その場合、締め付けを解消しないと亀頭に十分な血液が流れなくなり、危険な状態となってしまうリスクが生じます。また、そこまで悪化しない場合でも、無理にむこうとすることで包皮や亀頭が傷つき、炎症を起こしてしまい亀頭包皮炎になる可能性が高くなります。
一方、容易に包皮をむくことができる場合でも、陰茎の皮膚はデリケートなため、テープを貼ったり、剝がしたりすることでかぶれや腫れといったトラブルを引き起こすリスクがあります。
さらに、小さな傷から包茎が悪化することも考えられるため、矯正器具を使用するときは細心の注意が必要となります。
このように、仮性包茎を自分で治す場合は様々な注意点があり、また完全に治すことが難しいため、自分では治療を行わず、クリニックや病院にかかることを強くお勧めします。
包茎手術で治療する方法
仮性包茎を治療したい場合は包茎手術を受けることがおすすめです。
仮性包茎治療の際に行われる主な包茎手術は以下の通りです。
- 切らない包茎手術
- 亀頭直下埋没法
- 陰茎根部切開法
- クランプ法
切らない包茎手術は根本的な包茎の治療にはならないのですが、包皮を切除しないため、お試しで包茎治療を受けてみたい方におすすめの治療法となります。
一方、切らない包茎治療以外の手術では余分な包皮を切除するため、しっかりと包茎を治療することができます。
それぞれの手術の特徴をまとめたので下記表をご覧ください。
手術名 | 特徴 |
切らない包茎手術 | ・包皮を切らないため、手術後の回復が早い ・根本的な包茎の改善にはならない ・包茎治療を試してみたい方におすすめ |
亀頭直下埋没法 | ・亀頭直下で縫合するため、手術跡が目立ちにくい ・手術痕がわかりづらい |
陰茎根部切開法 | ・根元部分の包皮を切開する手術 ・手術痕が根元になるので毛で隠れてわかりづらい |
クランプ法 | ・ツートーンになりやすい ・フリーハンドでの切開よりも見栄えが悪くなる |
仮性包茎の治療でおすすめの手術方法は「亀頭直下埋没法」と「陰茎根部切開法」です。
「亀頭直下埋没法」と「陰茎根部切開法」は手術跡が目立ちにくく包茎手術をしたことが気づかれにくい利点があります。さらに、クリニックで包茎手術を受けた際に亀頭増大術などのオプションを選択できるため、施術前よりさらに美しいペニスを手に入れることも可能です。
包茎手術のメリット・デメリット
仮性包茎治療の際に行われる包茎手術には、「切らない包茎手術」と「包皮を切る包茎手術」があります。
切らない包茎手術では包皮を切除しないため、切る包茎手術よりも手術後のダウンタイムが短いことが特徴です。これにより、手術当日にシャワーを浴びることができ、性行為に関しては約2週間程度で行うことができます。
しかし、包皮を切らずに縫合するだけの手術となり、包茎を根本的に治療しているわけではないので、時間が経てば元に戻ってしまうことがあります。
一方、切る手術では余分な包皮を切除するので包茎を根本的に治療できます。また、切る包茎手術は仮性包茎だけでなく、カントン包茎や真性包茎の治療もできるため、包茎の種類にかかわらず治療することが可能です。
なお、手術の種類によっては包皮を切除した際に縫合箇所でツートンカラーになってしまい、見た目が不自然になることがあります。また、施術をする医師によって仕上がりなどに違いが生じるため、クリニック選びが重要となります。
包茎手術を受けるメリット・デメリットについて下記でまとめたのでご確認ください。
切らない包茎手術 | |
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メリット | ・手術跡が目立たない ・手術後のダウンタイムが短い |
デメリット | ・包茎の根本的治療にならない |
包皮を切る包茎手術 | |
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メリット | ・包茎の根本的治療となる ・包茎の種類にかかわらず治療が可能 |
デメリット | ・見た目が不自然になることがある |
包茎手術を受ける際の注意点
包茎手術は、包茎の種類にかかわらず出血や痛み、腫れなどのリスクが伴う場合があります。さらに、切る包茎手術は一度しか受けることができない治療となるため、後悔しないためにも、慎重に手術方法を選択することが大切です。そのため、事前に手術のメリットとデメリットを理解し、納得の上で治療を進めることが重要です。
クリニックなどで包茎治療に関する説明を聞く際、気になる点があった場合は遠慮せずに質問をし、しっかりと理解を深めてから治療を受けるようにしましょう。
また、包茎治療は自由診療となり、保険が適用されません。それにより、思った以上の治療費が発生してしまい、トラブルに繋がってしまうことがあります。
包茎手術には様々なオプションを追加することができ、幅広い値段設定がされているため、あらかじめ予算を決めておき、必要とする治療のみを選択するようにしましょう。
まとめ
包茎治療には、自分で治す方法と手術を受ける方法の2種類があります。
仮性包茎の場合は、自分で治す方法を行うことが可能ですが、包茎の根本的な治療にはならないため、時間が経てば元に戻ってしまいます。また、無理に治療を行ってしまうと、亀頭や包皮を傷つけてしまい、亀頭包皮炎になってしまう恐れがあります。そのため、自分で包茎を治す際は細心の注意を払う必要があり、おすすめできません。
一方、クリニックまたは病院で包茎手術を受ける方法では、切らない包茎手術もしくは切る包茎手術を受けることができます。
切らない包茎手術では、手術後のダウンタイムが短いというメリットがあり、性行為も2週間程度で行うことが可能です。また、切る包茎手術は包茎の根本的治療となるため、いつまでも男としての自信を持つことができます。
それぞれの治療法にはメリット・デメリットが必ずあるため、それらに関して十分に理解した上で包茎治療を受けるようにしましょう。
この記事が包茎治療に関して悩んでいる方の役に立てば幸いです。
最適な包茎治療を選択し、自信に満ちた日々を過ごしてみてください。